そもそもプロジェクト学習とはどのような学習か。
Googleで検索してみるとデジタル大辞泉で以下のように書かれている。
「学習者がチームを組み,自分たちで課題を設定して解決していく学習法。総合学習。実践学習。」
Ciniiで検索してみるとBPLの論文が検索結果として出てくる。
プロジェクト学習はBPL(Project-Based Learning),つまり問題解決学習という認識でいいのだろうか。とすると,基本的にはジョン・デューイの学習理論である問題解決学習を指すものなのだろうか。
また,問題解決学習というと,類似の用語に課題解決学習がある。解決するのは問題なのか課題なのかというのは別な話としたいので,今回は問題解決学習に統一したい。
今朝,FBを見たら以下の記事が紹介されていた。
「可能なの? 中学校以上のプロジェクト中心カリキュラム」
ここでは,「教科横断型・生徒主導のプロジェクト学習」というようにしている。
生徒主導の学習というのは,プロジェクト学習の基本であると思われる。加えて,教科横断的という点も注目している。
そして,この記事で指摘しているのは,「授業まるごと教科横断型のプロジェクト学習」は小学校に事例があるが,中学校以上では見かけないということである。
バカロレアのMYPやDPも学齢が上がるにつれて,教科の色が強まることを指摘している。
この要因としては,中学校以降は教科ごとの専門性が深まることから,教科内容の網羅性や系統性を確保することが求められることがある,と指摘している。
確かに,小学校と中学校以降の違いとして,学級担任制と教科担任制の違いがある。
ではなぜ学級担任制だと,教科横断型・生徒主導のプロジェクト学習がやりやすいのか。
小学校でも教科内容に関しては,網羅性や系統性はあるだろう。
だとすれば,中学校以降では教科の専門性が高まっていくこと,それによって授業者が異なることが要因であろうか。では,授業者が変わることが,プロジェクト学習をする上で何か不都合なことがあるということだろうか。
仮説ではあるが,教科担任制における教科横断型のプロジェクト学習における課題は,いわゆる見取りといったフィードバックが行いにくいというところだろうか。
だとすれば,課題は教員の協働性や同僚性の向上によって解決できるように考えられる。
もはや,協働性や同僚性というより,同期性といってもいいくらいの状態になれば小学校同様に教科横断的のプロジェクト学習ができるのではないだろうか。
(世代的にはタチコマを思い出した。こちらは並列化であるが。)
加えて,授業の記録や評価はなるべく生徒にゆだねるというのはどうだろうか。
2017年6月21日水曜日
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